運動学習おける脳の機能

脳の解剖と機能について紹介します。

運動学習おける脳の機能

運動学習とはなにか

運動心理学者のSchmidtは運動学習
「熟練パフォーマンスの能力に比較的永続的変化を導く練習や経験に関連した一連のプロセス」
と定義しています。
つまり運動学習とは、結果のみでなくそこに至るまでの過程を含んだものと考えられています。
この過程は実践や経験を通じて得られるもので、実践とは実際の運動行動を指し、
経験は自身に蓄積されていく目に見えない記憶を指しています。

運動学習の様式

 

運動を簡単にできるようにはその運動を学習し、習熟させる必要があります。

kawashimaらは「鉄球回し課題」という実験を行いパフォーマンスの向上を捉えるとともに、その際の脳活動を記録しました。
対象:一度も上記の動作をしたことがない右利きの方
実験内容:鉄球を2つ手に持ち、手のひらで2つの鉄球を回す課題
1セッション1分で5セッション行う。

結果:右手で初めて実施した際は回転数が50程度であったが、5セッション実施後、左手で実施すると70回/分程度であった。
左手から開始し、その後右手で実施した被験者に関しても同様に回転数が向上した。
考察;過去に行ったことがない動作でも速度が早くなることは学習の転移によって成立している。

一方の手で学習した技能がもう片方に影響を及ぼすことは交差性教育とも呼ばれ、
ピアノなど両側操作を行う技能の理論としても知られている。

脳はどのように学習していくのか

 

我々が運動学習をする戦略には3つあると言われています。

  1. 強化学習:自身が今置かれている環境から現在の状態を観測し、行動を決定する機械学習の一種のこと
    行動を選択し行うことによって報酬を得るとそれが強化される。
  2. 教師あり学習(誤差学習):比較する基準があり、意図した運動と実際の運動結果の誤差により修正しながら学習していく過程
  3. 教師なし学習(記憶・身体イメージや注意・ワーキングメモリに基づいた学習):
    明確な基準がない状態で課題を繰り返し、記憶を生成し記憶と実際の結果を結合していく学習過程

参考文献

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