大脳基底核による運動制御

脳の解剖と機能について紹介します。

大脳基底核による運動制御

大脳基底核を構成するもの

大脳基底核は大脳皮質下にある

  • 尾状核
  • 被殻
  • 視床下核
  • 淡蒼球
  • 黒質

によって構成されます。

大脳基底核は他の部位からの情報を受け取る入力部、他の部位へ情報を出力する出力部、
入力部と出力部を結びつける介在部、入力部の働きを調節する部分に分けることができそれぞれ、

  • 入力部:尾状核・被殻
  • 出力部:淡蒼球内側・黒質網様部
  • 介在部:淡蒼球外側・視床下核
  • 調節部:黒質緻密部

となります。

入力部である尾状核・被殻(線条体)には大量の入力繊維が大脳皮質から送られてきます。
入力源は運動野や各連合野など広範囲に渡り、これらと視床からの入力が線条体細胞に接続します。
そのシナプスは1個の細胞に対して約1万個という数になり、線条体の個々の細胞には多数の異なる入力繊維が収束します。
しかし、線条体は簡単には興奮しないという特性を持っているため、線条体が興奮して、出力信号を発生するためには
多くの入力が同時に入るか、極めて強い入力があったときに限られます。

 

出力部である淡蒼球内節と黒質網様部からの出力はすべて抑制性です。すなわち、大脳基底核は出力をする際に
ブレーキをかけており、ブレーキの効き具合で目標の活動を調整しています。

 

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