小脳の解剖

脳の解剖と機能について紹介します。

小脳の解剖

今回は小脳の解剖についてまとめてみました。

小脳は解剖学的に2つの半球とその間に存在する虫部によりなります。

以下の画像は参考文献をもとに大まかに手書きしたものです。細かい部分は考慮できておりませんのでご容赦ください。


機能的(発生学的)には3つに分けられます。

  • 前庭小脳:小脳で最も古い部分で、古小脳とも呼ばれる。前庭器官と密接な関係があり、前庭核からの入力を受ける。解剖学的には片葉と虫部小節からなる。
  • 脊髄小脳:前庭小脳の次に古く、旧小脳とも呼ばれる。脊髄からの入力が多いため脊髄小脳と呼ばれる。解剖学的には中部の前葉部分と虫部垂と錐体からなる。簡単に言えば小脳虫部の大部分と小脳虫部の傍の部分からなる。
  • 大脳小脳:発生学的に最も新しい部分で、新小脳とも呼ばれ、最も大きい領域を占めている。これは大脳の発育とともに、また直立歩行の能力が備わるに従って出現してくると言われている。解剖学的には両側の大脳半球からなり、大脳皮質と密接な関係があり、橋核を介して連絡してくることから橋小脳、あるいは大脳小脳とも呼ばれる。

小脳皮質

小脳皮質は3層からなり、外層から

  • 分子層:主に顆粒細胞の軸索とPurkinje細胞の樹状突起より成る。これら繊維の間に神経細胞(星状細胞、籠細胞、Golgi細胞)が存在し、これらは抑制性介在ニューロンとして機能する。
  • Purkinje細胞層:Purkinje細胞の大きな細胞体が存在し、並列している。この細胞から表層へと多数の樹状突起が表層(分子層)へ向かう。Purkinje細胞の軸索は小脳皮質から出る唯一の遠心性線維である。この遠心性線維は深部の小脳核へ向かい抑制性の神経伝達物質(GABA)を放出する。(前庭小脳からの遠心性線維は直接小脳以外へ投射される。)
  • 顆粒層:顆粒細胞が充満している。顆粒細胞は小脳の神経細胞の約95%を占めると言われており、平行繊維となって走行し、Purkinje細胞の樹状突起に結合する。小脳の顆粒細胞はグルタミン酸作動性で、興奮性のインパルスを伝える。

となる。

参考文献
Mathias Bahr.Michael Frotscher.花北順哉 訳.神経局在診断 その解剖、生理、臨床 改訂第6版,文光堂,2017年,228~234

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